2013年2月25日月曜日

モーゼスおばあちゃん


本日のブログ担当は銀座校講師 植松 志乃です。よろしくお願いします。


さて。みなさまはアメリカのおばあちゃん画家グランマ・モーゼスをご存じでしょうか?

この方は1860年にアメリカの東北部に生まれて、72歳の時に娘さんに勧められて
初めて絵筆をとり、村のお祭りに手作りのジャムなどと一緒に作品を出品したり
知り合いの店に置いてもらうといったことをしているうちに、ある日ニューヨークから来た
ギャラリストに作品が認められて、何と80歳で初個展を開催したというおばあちゃん画家です。

彼女の作品の殆どは写生ではなく、自身の記憶を辿って農村の人々の日常生活の様子を
鳥の目から見下ろしているように描かれています。



彼女のほのぼのとした作品を前にすると、田舎のおばあちゃんに久々に会った時のような
温かくて懐かしくやさしい気持ちになれる気がします。 色や形のリズムも見事です。




日本でも過去に大規模な展覧会がBunkamuraなどで開催されており、グランマ・モーゼスの
作品はいまや日本でも広く知られています。 


 このグランマ・モーゼスも80歳で初個展を開催しましたが、若いころからプロの画家を
ひたすら目指してストイックに努力して・・・という形ではなくても、後世に素晴らしい作品を
残している巨匠たちが他にも意外といらっしゃいます。

ゴーギャンは35歳で株の仲買人を辞めて画家を目指したし、モネの初個展は39歳。
ルノワールの初個展は42歳、ルソーは49歳で税関吏から脱サラして画家に。
セザンヌの初個展は56歳だそう。


きっと、なりたい自分になるのに「遅すぎる」ということは何も無いのではないかと思います。


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