2013年7月7日日曜日

立石百景(葛飾立石)その5〔呑てんき(のうてんき)〕



居酒屋『呑てんき』Kママさんは、私(44才)の母くらいの歳。





『一生の 楽しき頃の ソーダ水』(富安風生)





青春期を詠んだ句だが、Kママの、少女のような華やいだ雰囲気と、炭酸を連想させる、ポニーテールの “リボンの水玉” を見るたびに、なぜかこの句を思い出す。


店は、駅のホームから会話が出来る距離にあり、10人ほど座れるL字カウンターは、外から丸見えの全面ガラス戸で、開放感のある居酒屋。
この店は、私の作品を数点、常設展のように掛けさせて頂いているが、通りすがりに自分の絵が見えるのが嬉しい。

皆も、展示の相談をされてはいかがだろうか?無料である。



『呑てんき』は、のうてんきと読む



しかしまぁ… 前回のブログ〔宙(そら)〕もそうだが、立石の人は、なぜ欲張らないのだ?
まず、お通し以外のつまみが無い。メニューが無い。壁面には絵だけで、品書きが無い。




お通し300円♪
飲み物300円♬




なぜ、他のメニューが必要ないのか?他の肴が無くて、お通し300円のみの存在は一見さんはナゾに思う。


じつはこのお通し、わんこそばのように、客が「ストップ」と言うまで止まらず、乾きもの、揚げ物、煮物、刺身、焼き物、汁、果物… と、まるで会席のようにひっきりなしに出てくる。

1品300円ではなく、すべて含めて300円。1品でも2品でも、10品でも都合300円という欲の無さが心配で、つい3品ほどで「ストップ」をかけてしまう。

聞けば、「料理に自信がないから、注文ではなく、こちらから出す分には文句言われないかな?」というが、ここ最近腕を上げてきているので、このシステム崩壊は時間の問題か?



飲み物はというと、本格カクテルでも300円。
やはりアルコールが強い “立石割り” が恐ろしく、ドボドボと注がれた酎ハイは、表面張力ギリギリの上を泡がはじけ踊っている。

『酎ハイの 泡エイヒレを 濡らしけり』

ん〜… もう一ひねりか?
今夜、詠みに行ってみようかな?



エスキース(1段階目)


講師  平賀 太郎










           





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