2013年11月22日金曜日

Las Meninas



まだまだ本格的な寒さには至らないものの、めっきりと北風の冷たさが身にしみる季節に
なりましたね。

さて先日、銀座8丁目の現代アートの展示を行っている資生堂ギャラリーにおじゃましました。
森村泰昌さんによる[LAS MENINAS RENACEN DE NOCHE] (侍女たちは夜に甦る)という
展覧会でした。

森村泰昌さんはベネチア・ビエンナーレにも選出された経験もある国内外で大活躍されている
日本を代表する現代美術作家です。

スペインバロックの巨匠ベラスケスによる、あの名作「Las Meninas(ラスメニーナス)」を
モチーフに、 森村さんが絵の中のすべての登場人物にそれぞれ扮し、全8幕で摩訶不思議な
1人芝居を見せる、という展示でした。

                 ↓ベラスケス「ラスメニーナス」

ベラスケスの「ラス・メニーナス」は観れば観るほど不思議な作品です。 本来なら絵画の外にいるはずの画家本人(ベラスケス)が絵の中に登場し、画家・モデル・鑑賞者の立場と視線が行き交うとても複雑な構図になっています。また、この絵はどんな目的で描かれたのか?ベラスケス(左の黒い服)が絵の中で描いている作品は何だったのか?などなど謎だらけの作品と言ってもよいと思います。

そんな謎だらけのベラスケスの「ラス・メニーナス」を、森村さんはただ再現するだけではなくて
この作品を元に新たなストーリーを作って、「全8幕の一人芝居」として表現しています。

とても謎めいていてスリリングな展示でした。謎解きが好きな方や、現代美術に興味がある方は
是非足を運んでみてください。


                              ↓ギャラリー内での撮影が許可されていましたので、写真を撮ってみました。 







銀座校 植松でした。




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